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紀州新聞:2019年10月24日(木)

より安全性高めた大型観光バス
中紀バス(株)が2台導入

今年で創業86年の中紀バス(株)=由良町里は今秋、最新の安全装備を備えた大型観光バス2台を導入した。前回導入した大型観光バスなどに取り入れている「ドライバー異常時対応システム」に加え、運転手の姿勢や目の開き具合などで前方不注意を探知し警報で知らせる「ドライバーモニター」など搭載。管内初の取り組みで「安全安心、快適な旅の提供」へより一層安全性がアップした。

導入したのは、日野自動車(株)製の45人乗り、三菱ふそうトラック・バス(株)製の60人乗り(うち補助席11)の大型観光バス。それぞれ「TOKYO2020 anniversary」、「The new era "Reiwa" Anniversary」というネーミングで和歌山市井ノ口にある和歌山営業所、由良町里の由良本社に配置した。

両車両とも、走行中に運転手が体調不良などで運転できなくなった際に運転手本人や乗客らがボタンを押して車両を停止させる「ドライバー異常時対応システム」に加え、より一層の安全システムを搭載した。

「ドライバーモニター」は運転手の姿勢や顔の向き、自の開閉状態などモニターカメラで常時確認し、前方への注意不足を探知し警報で知らせるシステム。運転手の異常を察知するとわずか3.2秒で車両を自動停止させる。これまで運転手本人や乗客らが人為的にボタンを押して停止させるしかなかったが、安全性能が一層向上。さらに車間距離を自動制御し渋滞による運転の負担軽減を図る「スキャニングクルーズ」も搭載。適切な車間距離を自動的に維持するため先行車の追従機能や、先行車の停車状況に応じたブレーキ保持機能など備えており、高速道路だけでなく一般道でも対応する。このほか、走行車線から車両がはみ出すと警報で注意喚起する「車線逸脱装置」なども搭載している。

日野製のバスは、車いす利用者にも安心してバス旅行を楽しんでもらうために最新型のリフト付き。三菱ふそう製のバスには車両左側の歩行者や自転車、車両、障害物などをレーダーで探知し運転手に知らせる「巻き込み防止システム」を搭載している。高垣太郎代表取締役は「秋の行楽シーズンに向けて、一層安全性能を充実させたパス2台を取り入れました。より快適なパス旅行を提供できるよう日々努力しています。地元の皆さまにもぜひご乗車していただければ」と話している。

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更新:2019年10月29日