国土交通省近畿運輸局の一般乗合旅客事業(路線バス)及び一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス)の運転無事故表彰式(局長表彰)は19日、大阪市の大阪合同庁舎で行われ、中紀バス(株)=由良町里・高垣太郎代表取締役社長=が9期連続25年間にわたり運転責任事故がなかったとして表彰を受けた。中紀バスの無事故期間の25年間は、今回受賞した事業者の中で最長。
表彰は交通安全意識を高め運転事故の防止を図ることが目的。期間は会社の車両数に応じて6カ月~5年が1期。今回受賞したのは近畿2府4県の21社で、うち県内からは5社。中紀バスは平成6年4月1日から今年3月31日まで無事故だったとして表彰された。
同社は現在、由良本社をはじめ、関空や東京成田などバス事業を行っている全国6事業所で貸切バス60台、路線バス15台の計75台を保有。乗務員は約70人。同社では安全・安心の運行、交通事故防止ヘソフト・ハード両面で取り組みに努め、公益社団法人日本バス協会の貸切バス事業者安全性評価で最高の三つ星に認定されている。ハード面では観光バスに急ブレーキなど運転状況を記録し注意を喚起するデジタルタコグラフや運転画像を記録するドライブレコーダーなど導入。衝突被害軽減ブレーキシステム(PCS)、車線逸脱警報、ふらつき防止など最新の安全装備も施している。ソフト面では、アルコールチェッカーを使っての乗務員のアルコール測定のほか、全乗務員を対象とした安全運転研修や救命救急講習、災害を想定した訓練を行うなど安全教育に力を入れる。
高垣社長は「平成の締めくくりに無事故表彰をいただき誠にありがたく思っています。これもひとえにお客様の協力と社員の皆さまの努力の賜。この表彰と合わせて三つ星認定に恥じないようさらに襟を正して、安心・安全・快適に運行できるようこれからも努力していきたい」と話している。
更新:2019年4月23日